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酔ったような

会社終わりにダッシュで
“萌の朱雀”で有名な河瀬直美監督の「追臆のダンス」を観に
ギャラリーBauhaus(バウハウス)へ

渡部師匠と漂流者さん発見。

「追臆のダンス」

写真評論家・西井一夫。「カメラ毎日」最後の編集長を務め、荒木経惟や森山大道らと同時代を駆け抜け、写真界の先鋭として活動してきた。2001年秋、西井から河瀬に一本の電話が入る。
「もうあと長くて二ヶ月くらいしか生きられないんだよ。俺の最後を撮ってくれないか?頼んだぞ、 河瀬」。
”頼んだぞ”という西井の言葉が耳から離れない河瀬はその翌日より、カメラを持って 東京・荻窪のホスピスに通い始める。失われゆく西井との一瞬の”刻”、自分が感じたものをカメラに 記憶しようとする河瀬。
ビデオカメラを回しながら語りかける河瀬に対して、西井は咳き込みながらも 必死に答える。そして自らもスチールカメラを手にし、撮影する河瀬に向かってシャッターを切った。 ここに”撮るもの”と”撮られるもの”を超えた心の交感が写し出されてゆく。これはがん患者の 闘病”記録”ではなく、同じ時間を共に生きたもの同士が心通わせ、今、私たちが生きている”生”の 証しとして、息づきつづける”記憶”の物語である。西井は、病床にあって「20世紀写真論・終章--- 無頼派宣言」(青弓社刊)、「写真編集者」(窓社刊)をまとめあげ、2001年11月25日死去した。 ---この世に何かを残すということ、そのことに執着して、映画を撮っています。写真を、言葉を、 声を、笑顔を、涙を、怒りを、そして、それは痛みを伴い、少なくとも、あなたに出会っている奇跡が 私をつきうごかしている、そのことを伝えるだけです。


以上 川瀬監督のHP より無断掲載。

まあ 正直こんなあらすじなんかはどうでもいい。
噂では少し聞いていたんですが、 凄かった。
何が凄かったかは私の少ない語彙では到底説明が出来ないところが大変申し訳ないのですが、映画的な大きな感情の流れとか 情報量とか 感動とか 考えさせらるとかでなく。
あえて言うなら なんかよくわからない大きな奔流が 本能に近いところを揺さぶったというかそんな感じ、 
何によって揺さぶれられているのかもわからない。
すいません まだやや混乱してます。

見終わった後 頭は研ぎ澄まされたかのようにすっきりしつつも 
脳幹がしびれているような感覚が長く続いた。
大きな画面で見ることができ、アフタートーク(←これを聞く事で理解できたことも多かった)を聞くことが出来た自分の運のよさに感謝。

誰にでも薦められるというものではない(少なくともデートには薦められません)が、興味があるならば是非(16日もやるらしいです) この方の映画は奈良以外で見るのは難しいらしいので、

やや酔ったような心地で帰宅、
途中ヨドバシでルーニィWS用に名刺作らないとなぁと思い出し、
名刺の紙を買ったつもりが帰ってみてみたら印画紙だった。

月は輝いていたがやけに遠くにあるように感じた。
酔ったような_f0067040_23443988.jpg

2007 新宿 ハッセルブラッド80mm
T-MAX400 フジRC紙

by mono-photo | 2007-03-02 23:53 | モノクロ

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