2009年 07月 03日
写真論
写真で不満なのは、あまりにも論じられないことだ。
そこには,写真が たやすく“撮れてしまう”ということが原因に思えてならない。
技術論は“語られてはいる”が”論じられてはいない”ように感じる。
中平卓馬氏を読んだ時、演劇論に近いと感じた。
だが、それ以降そのような論じた文を見ることは少ない。
写真を、幾つかの視点から、色分けし、棚に整理する。そんなものばかりだ。
論じることと批評はちがう。
上記 ひさしぶりの論であるように感じた。読み物としてとても楽しかった。
私にとって。写真に関しては、今年いちばんの本であるかもしれない。
辺見庸に関しては、好き嫌いもあるだろうし、、
4章あたりでは写真そのものの存在を 忘れ去られているような気がするが、
論であれば、それでもいい。
やや薄く、割高に感じるが、(このあいだの金村修と同じくらいだ)
援護すれば、そこそこいい印刷をしている。
お金が有れば買えばいいし、
興味があれば立ち読みでも。
by mono-photo | 2009-07-03 00:07